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 常識を持つ人なら誰でも、目の混乱には二通りあり、そして二つの原因から生じることを思い出すだろう。すなわち明るいところから暗いところへ入ったために生じるか、または暗いところから明るいところへ入ったために生じるかである。これは心の目についても体の目についてとまったく同じく、真である。そして、このことを覚えている人ならば、洞察力の混乱し弱まっている人を見たときに、そうむやみに笑えないだろう。彼は、その人の魂がより明るい生活から暗い生活へ入り、それで暗さになれていないゆえに見えないのか、あるいは暗闇から白日の元へ戻ったので、あまりの明るさのために目がくらんでいるのか、どちらであるかをはじめに問うだろう。
 −プラトン 『国家』より